週末(土or日)のみ活動する横浜の小さなアトリエです。障害の有無を問わずインクルーシブに一人ひとりに開かれた制作の場として活動しています。アトリエの所属メンバーにとって、制作の趣旨や意義はそれぞれに違います。それを当然とする源は、問うことも推測することもありません。それはもしかしたら、存在しないのかもしれません。

源は制作第一義ではなく、本来絵を描くことが大好きで所属したメンバーであっても、それが自然に絵を離れ、制作を抜きにしても存在が許され、心地の良い居場所となることをアトリエの定義とします。心の内面まで迫り来る効率化、寸暇を詰める明確な意図や行動目的、ポジティブメンタルを安易に是とする表面的上昇志向の昨今、社会的風潮も教育観念も常識的概念もその一切を無とする時空を創出することを源は第一とします。その時空は、一人ひとりに潜在する感性そのままに本来の自分に還り、何ものにも染まらない原点回帰の自分と過ごすことを大切にします。

そこで生み出される作品たちは、何ものにも染まらないナチュラルアートとして生命を宿します。そのナチュラルアートを源は社会へ繋ぎ、そして紡いでいきます。これまでの作品は、横浜市内から始まり、東京のギャラリー等の企画展示や販売、レンタルアート、各機関への作品画像レンタル、海外・個人販売など、様々な形で現代社会へ繋がれていきました。源は、特に意図して企画することはなく、自然と生まれる企画や種々のオファーを受け、身の丈で背伸びをしない展開で「小粒で味のある」出来事を重ねてきました。源の基本姿勢は自ら攻めるのではなく「自然体で受ける」ことで事柄・内容を吟味し「必然として返す」ことで、細々とではありますが確実に諸所実践して今に至ります。

いずれは源の作品が日本のみならず、やがて世界へ広く知れ渡り、障害の有無に関わらず様々な人々と繋がり紡ぎ合う「人と人が生かされ生かし合う」そんな共生という現世を創生していきたいと心静かに深く願っています。

また、アートのみならず、横浜という源が生まれ育ったこの地で、源の存在と成長という感謝の意を子供から大人、または高齢者まで、広く地域に根差した地域還元型のコミュニティワークショップで還元して参りたいと思います。源が地域と繋がり紡ぎ合う、それは地域に愛され地域に感謝し、地域へ還す、そんなチームとしての実践組織を目指し、アートと地域社会の両輪を構築する中で源は今を走り続けていきたいと思います。




理事/ファウンダー
福家 健彦